Vodka Martini, shaken, not stirred. [スタンダードカクテル]
(ウォッカマティーニを。ステアじゃなくシェイクで。)
これほどカッコいいオーダーをするのは、世の中広しと言えども、ジェームズ・ボンドだけでしょう。
マティーニ [スタンダードカクテル]
カクテルの王様と呼ばれる『マティーニ』。そのレシピは数多くあり、マティーニだけでレシピ本が1冊書けると言われている。
・・・なんて、私は一切認めません。
とまぁ、そこまで過激な持論がある訳ではありません。何故ならば、王道とも言われるレシピというか材料以外を使ったものは、○○マティーニというふうに別の名前になっているからです。これが何を使っても単なる「マティーニ」という名だと、「それはちゃうやろ!」と思いますが。
ま、そんな話で盛り上がろうと思ってる訳ではないので、ここらへんで終わりにしておきます。
まだまだガキの頃、テレビで見るバーテンダーは、ものすごくカッコよく見えました。(もちろん今もカッコよいと思ってます) その影響で、中学生でありながら、カクテルというスタイルに非常に興味を持ち、カクテルブックを買って読みふけっていました。そして、どのカクテルブックを読んでみても、マティーニはカクテルの王様と書かれています。そんなマティーニに興味がわかない訳がありません。
しかし、都会でもなんでもない街に生まれ育ったので、カクテルに使われる酒など、ほとんど手に入りません。
素材 | 推奨銘柄 | 分量 |
---|---|---|
ドライジン | 45ml | |
ドライベルモット | MARTINI EXTRA DRY | 15ml |
オレンジビター | 1dash | |
オリーブ | 1個 | |
ステア&カクテルグラス |
グラスに注ぎ、カクテルピンを刺したオリーブをグラスにそっと沈める。
とまぁ、こんなカクテルなんです。いたってシンプル。しかし、シンプルなだけに、こだわりだしたらキリがない。
・オレンジビターを使わずに、ジンとベルモットをステアしてグラスに注ぎ、
オレンジピール(表皮)を軽く絞ってエキスを振りかけて香り付けする。
(レモンピールの場合もあり)
・オリーブはグラスの中に沈めず、小皿で添える。
・ベルモットはミキシンググラスと氷をリンス(濡らす?洗う?)して棄て去り、
その後ジンを入れてステアし超ドライに仕上げる。
よくあるこだわりが、こんなとこです。あとは、ジンやベルモットをどの銘柄にするかなど、10人の飲み手が居たら10通りのマティーニがあるほど。
さて、ジンは手に入ります。あ、ガキの頃の話に戻ってますので、よろしく。しかし、ベルモットが酒屋に並んでいない。ワインベースの薬草酒だというベルモットを、わざわざ注文してマズかったら立ち直れない。という訳で、もっぱらジンだけを購入して、ジンライムを飲む日々が続きました。
大学に入り、バーにもよく立ち寄るようになったある日(22歳の頃)、ふと「そういやマティーニって飲んだことないな。」と思い、一緒にバーで飲んでた後輩にその話をしたら、「ぜひチャレンジしてみよう!」と、何故かノリノリ。めちゃくちゃ辛口だという話をしたにもかかわらず、その後輩達のノリが信じられなかったのですが、とりあえずオーダーしてみました。
1. 翡 翠:うげー!まっずー!
2. 後輩1:なにこれ?!
3. 後輩2:からぁぁぁい~
4. 後輩3:(無言で笑い出す)
5. 後輩4:あかん、これ、あかん。
で、今度は、5-4-3-2-1 と逆順で進み、無事に飲み干すことが出来ました。自宅でジンを飲んでいる(ジンの香りが好き)な私ですが、全然体が受け付けてくれませんでした。今にして思えば、ベルモットの風味がダメだったのだと思います。
十数年が過ぎ、いっぱしの大人になった私は、何を思ったか Hypnotiq 氏のバーでマティーニを飲んでみたくなり、学生の頃のエピソードを話しながらオーダーしてみました。
そしたら、「あれ?うまい・・・かな?」って思ったのが不思議で。。。多分、それまでにいろんな酒を飲んできた経験から、飲める酒の幅が広がったのでしょうね。「俺も大人になったなぁ。」と妙に嬉しく思ったものでした(笑)。
それから2ヶ月後の11月初旬、、、またもやマティーニをオーダーしました。
「めっちゃうまいやん!これ!」と、学生の頃のマラソン大会で「一緒に走ろう」なんて約束しておきながらゴール直前で裏切るヤツの如く、180度逆の印象になったのがこれまた不思議。
翌日、「やっぱカクテルはマティーニだよね。」なんてほざきながら、またもやオーダー。
当時ほぼ毎日バーで飲んでた私にバーテンダーが、「ここんところずっとお気に入りですね。」と言うので、「マティーニ強化月間にする!」なんて冗談を言ってました。で、11月が過ぎ、12月が過ぎ、バーの1杯めはいつもマティーニ、これがなんと、1年間続いてしまいました。強化月間ならぬ強化年間ってとこ。
もともとそんなに酒に強い訳ではなく、歳もとってしまったので、さすがにそんな飲み方はしませんが、今でもマティーニを飲むと非常においしく感じます。
そんな私のお気に入りレシピ。
素材 | 推奨銘柄 | 分量 |
---|---|---|
ドライジン | Tanqueray | 55ml |
ドライベルモット | NOILLY PRAT | 5ml |
オレンジビター | 1dash | |
オリーブ | 1個 | |
ステア&カクテルグラス |
いや、実は、ベルモットの銘柄を意識したのがNOILLY PRATってなだけで、ほかのベルモットを試した訳ではありません。というか、飲んだことはありますが、なんていう銘柄なのか知りません。ジンは、Tanquerayを昔から好んで飲んでいるってだけで、BOODLESやBEEFEATERで作ったマティーニも好きです。
どっちかというと、材料を何というよりも、ジンとベルモットの比率にこだわります。55mlと5ml、割合で言えば 11:1。かなりドライなテイストが好みです。
「なら、ベルモットでリンスして作れば。。。」と思うかたも居るでしょうけれど、私からすれば、そんなの邪道。酒(だけでなく食材全般)を捨てるだなんて、もったいない。捨てることが前提のレシピなんて、自分が酒の作り手だったら哀しいと思います。
・ベルモットでリンス、ドライジン60ml。
・ベルモット1tsp、ドライジン60ml。
この違い、もちろん飲んでわかるかたはいらっしゃる筈ですが、わからないくせにこだわる人の方が圧倒的に多いと思います。
とはいえ、気分の問題ですからね、酒は。それがベストだと思えば、それはやっぱりベストなんでしょう。という訳で、さっき「邪道だ」なんて書きましたが、実際にはそんな過激なことは思ってません。ただ、私自身が飲むマティーニについては、邪道だと思ってるだけなので、誤解なきようお願いします。
さて、最後に、ドライマティーニについて話しましょう。
昔、どれだけドライ(辛口)なマティーニを飲むか、ということにカクテル通の人々が躍起になってた時代があるそうです。有名な話には、英国のチャーチル首相が、ベルモットのボトルを眺めながら、ドライジンをステアしただけのマティーニを飲んだというのがあります。
しかし私が聞いた話は、そんなレベルではありません。カクテルをシェイクやステアで混ぜるのには、氷で冷やすということも大切な要素のひとつです。
■究極のドライマティーニ(氷の翡翠が聞いちゃった編)
1. 客の好みのジンをステアし、カクテルグラスに注いで差し出す。
2. バーテンダーはカウンターから客席に出て、客の横に立つ。
3. 客が飲む瞬間、バーテンダーは客の耳元でそっと、
「ベルモット」
と囁く。
なるほど、ドライかつ冷え冷え~(ぞぞぞぉ~っ)。
Blue Moon [スタンダードカクテル]
ご挨拶のあと、1回目のアップなので当然オリジナルカクテルからと思って
いたのですが、気合が入りすぎて時間がかかりそうなので、昔話から
始めようと思います。
20歳台の頃、バーに行くと必ず1杯めに飲んでいたカクテル、それが
ブルームーンです。大御所カクテルのホワイトレディ、バラライカ、
サイドカー、XYZ などと同じく、3種類の酒でつくるカクテルです。
ドライジン:40ml
バイオレットリキュール:10ml
レモンジュース:10ml
シェイク & カクテルグラス
カクテルブックには、1:1:1や2:1:1の比率がよく載っていますが、私はこの
4:1:1のレシピが好きですね。
さて、このレシピ。「違うだろ!」とツッコミをしている貴方。よくご存知で。
(なんて、昨夜開設したばかりなので、ほとんど誰も読んでないか(笑))
カクテルブックにはバイオレットリキュールではなく、クレム・ド・バイオレット、
もしくはパルフェタムールなんて書かれてることが多いようです。
しかし私は、今の花の香りがぷんぷんってのがどちらかというと苦手で、
昭和40年代のHERMESブランドのバイオレット・フィズというリキュールの
風味が最高に好きなんです。ですから、クレム・ドでもなくパルフェでもない
「バイオレットリキュール」という記述をしています。
花の香りが強い酒って、男性はほんとに好きなんでしょうかね。今はその
香りが強いものしか手に入らないので、だから4:1:1の比率に落ち着いた
のかもしれません。中には、そのリキュールでリンスしただけってのが好き
なかたもいらっしゃるようです。一度試してみたいですね。
写真はですね、デジカメ持ってないので、こちら。Cocktail Moonさんの
ブログから。とっても可愛く写ってます。やはり女性は、花の香りに
魅了されるようですね。香水も好きな女性が多いことですし。
■Cocktail Moon:2005/04/24 ブルー・ムーン
※2007/10/20補足:残念ながら、上記blogは閉鎖となっています。寂しい~。。。
こういう紫から青紫にかけての色が好きです。赤紫系だと、もひとつ。
なにせ『出来ない相談』という、花言葉ならぬ『カクテル言葉』を持つ
カクテルですから。
また、ミキソロジーさんでは、パルフェ・タムールがいくつか紹介されています。
ここの話に出てくる「一ヶ月に二度満月があること」をブルームーンと言う
のは、カクテル好きなかたには良く知られてますが、割と近年からなのは
意外と知られていないですね。(1980年頃からのようです)
さて、昨夜開設なのは既に話しましたが、まだブログ仲間が誰もいません。
だから、Cocktail Moonさんとミキソロジーさんに、TrackBackしてみようかな。
でも、どういう場合にTrackBackしても良いものなのか、ルールというか
セオリーが全然わかりません。
ミキソロジーのHypnotiq 氏はいつもバーに飲みに行ってるから許してくれ
そうですが、Cocktail Moonの月湖氏はまったく面識ないし、いきなりで
気に障ったらどうしよ。。。
う~んと考えつつ、有名どころは小者の行動などいちいち気に留めない
だろうし、ま、初心者ならではの怖いもの知らずでTrackBackしてしまおう。
古い記事だし、昨夜のミキソロジーさんへのTrackBack失敗と同様に、
今日もまたTrackBackに失敗するかもしれんし。
びくびく。。。
(へんな生き物のGIFアニメ by MOMO's page)